本コラムでは、九州大学ビジネススクール（九州大学MBA）の難易度や入試倍率、および学費や評判について解説しています。

九州大学ビジネススクールは、一橋大学・神戸大学に次いで国内で3番目に設置された国立大学のビジネススクールです。

九州大学ビジネススクールの講義は平日の夜間および土曜日に行われるため、社会人の方も働きながら学べるでしょう。

九州大学ビジネススクールに興味をお持ちの方は、ぜひ本コラムを最後までご覧ください。

九州大学ビジネススクール（QBS）の基本情報

学校名	九州大学大学院経済学府産業マネジメント専攻
所在地	【博多駅教室】 〒812-0012 福岡県福岡市博多区博多駅中央街1-1 JR博多シティ10F 【伊都キャンパス】 〒819-0395 福岡市西区元岡744
授業時間	平日夜間・土曜日昼間
入試時期	一般選抜：10月下旬 特別選抜：1月下旬
試験内容	一般選抜：書類審査・口頭試問（英語能力を証明する書類の未提出者は英語の筆記試験あり） 特別選抜：書類審査・口頭試問（英語能力を証明する書類の未提出者は英語の筆記試験あり）
募集人数	一般選抜：45名 特別選抜：若干名
学費	入学料：282,000円  授業料：年額535,800円
電話番号	（092）802-6369
URL	https://qbs.kyushu-u.ac.jp/

参考：九州大学ビジネス・スクール

九州大学大学院経済学府産業マネジメント専攻（以下、九州大学MBA）は、2003年に設置された九州初のビジネススクールです。

九州大学MBAは2か所に教室およびキャンパスを設けており、平日の講義は交通至便な博多教室、土曜日の講義は伊都キャンパスで行われます。

講義は平日夜間および土曜日の昼間に開講されるため、社会人の方も無理なく通学できるでしょう。

九州大学ビジネススクール（九州大学大学院MBA）の特徴3つ

九州大学MBAの主な特徴は、以下の3つです。

• アジアのリーダーを目指すMBAプログラム
• DBEXを設置している
• 英語で行われる授業がある

アジアのリーダーを目指すMBAプログラム

九州大学MBAのひとつ目の特徴は、アジアで活躍できるビジネスリーダーの育成を目的としたプログラムであるという点です。

九州大学MBAのプログラムは、まず全員がビジネスリーダーとして必要な基礎知識を学び、専門科目によって、技術経営やアジアのビジネスに関する知識を習得する構成になっています。

アジアに関連したビジネスや経済に関する専門科目が充実しているため、実践的な知識を得られるでしょう。

また、専門科目以外でも多くの科目でアジア志向が意識されているほか、アジア諸国の提携ビジネススクールとの交換留学も可能です。

加えて、九州大学MBAにはアカデミックな研究に携わる教員とビジネスの実務経験を有する教員の両方が在籍しており、協力して指導にあたります。

「理論と実践の融合」を重視した教育が行われるため、世界最先端の経営理論を自分の仕事に落とし込むための学びを得られるでしょう。

参考：カリキュラム概要 | QBSの教育体制 | 九州大学ビジネス・スクール

参考：九州大学ビジネス・スクール MBA プログラム／専門職学位課程

DBEXを設置している

九州大学MBAの2つ目の特徴は、DBEXが設置されていることです。

DBEXとは、デザイン✕ビジネス✕アントレプレナーシップ専修トラック（Design/Business/Entrepreneurship Crossing Track）の略称であり、デザイン・ビジネス・アントレプレナーシップが融合した三部局連携による教育のことを指します。

九州大学MBAでは、経営マネジメント能力を有したうえで、デザインの力を活かして事業機会を発見し、新たな価値創造に挑戦できる人材の育成を目的としてDBEXが設置されました。

九州大学MBAのDBEXで履修が推奨されている科目群は、DBEXベーシックス（QBS提供科目）、DBEX演習科目、DBEX関連科目などです。

各科目群にはDBEXに関するさまざまな科目が設置されており、それぞれ必要な単位数が定められています。

また、九州大学MBAの修了要件を満たしたうえで、DBEX科目群から規定の単位を修得した方には、MBAの学位に加えて「DBEX修了証」が授与されます。

参考：DBEX | 九州大学ビジネス・スクール

英語で行われる授業がある

九州大学MBAの3つ目の特徴は、英語の講義が行われる科目が設置されていることです。

九州大学MBAでは、必修科目である「英語によるビジネス・コミュニケーション」の授業が英語で行われます。

この科目では実践的なビジネス英語を学べるため、国際的に活躍したい人におすすめです。

また、九州大学MBAでは、選択科目にも英語で行われる授業があります。

そのため、九州大学MBAの入試出願時には「TOEFL」または「TOEIC」の成績提出が必要であり、提出を行わなかった方には、英語による筆記試験が課されます。

参考：カリキュラム概要 | QBSの教育体制 | 九州大学ビジネス・スクール

参考：入試情報 | 九州大学ビジネス・スクール

九州大学MBAに社会人向けの夜間コースはある？

九州大学MBAの講義は平日夜間および土曜日に行われるため、働きながら学ぶ社会人の方も無理なく受講できます。

九州大学MBAは2つの拠点を設けており、平日夜間の授業は交通の便が良い博多教室で行われます。
土曜日の授業は伊都キャンパスで行われるため、社会人の方も通学しやすいでしょう。

また、九州大学MBAは基本的に2年制のプログラムですが、社会人学生は3年かけて修了することも可能です。

3年かけて修了した場合は、2年分の授業料を3年間で分割納付できるため、トータルコストは変わりません。

仕事が忙しくても自分のペースで学べるため、キャリアを中断することなくMBAを修了できるでしょう。

参考：九州大学ビジネス・スクール MBA プログラム／専門職学位課程

九州大学MBAの入試情報

九州大学MBAの入試は、秋に実施される一般選抜と、冬に実施される特別選抜で構成されています。

それぞれの概要は、以下の通りです。

• 一般選抜
• 特別選抜

一般選抜

入試時期

九州大学MBAの一般選抜入試は例年秋に実施されます。

一般選抜の出願資格は、学歴等の条件に加え、2年以上の実務経験を有していることです。

試験内容

一般選抜の入試は第一次審査および第二次審査で構成されており、第一次審査では、学習計画書による書類審査が行われます。

第二次審査の内容は、日本語による口述試験です。

また、出願時に英語の能力を証明する書類を提出していない方には、英語の筆記試験が行われます。

特別選抜

入試時期

九州大学MBAの特別選抜入試は、例年冬に実施されます。

一般選抜の場合は、出願資格として2年以上の実務経験が必要でしたが、特別選抜では実務経験に関する制約はありません。

ただし、課題論文の提出が求められます。

試験内容

特別選抜の入試では、学習計画書および課題論文による書類審査に加え、日本語での口述試験が行われます

また、一般選抜と同様に、出願時に英語の能力を証明する書類を提出していない方には、英語の筆記試験が行われます。

参考：Q&A | 入試情報 | 九州大学ビジネス・スクール

参考：九州大学大学院経済学府産業マネジメント専攻一般選抜

参考：九州大学大学院経済学府産業マネジメント専攻特別選抜

九州大学MBAの難易度は？ 倍率を解説

結論から述べると、九州大学MBAは入試難易度が高い部類に入ると考えられます。

令和5年度における九州大学MBAの入学定員は45名でした。対して、志願者数は114名であり、入試倍率は約2.53倍となっています。

九州大学MBAの入試倍率は、過去4年間において上昇を続けています。

特に、2022年度以降の入試倍率は2倍を超えており、入試難易度も上昇傾向にあるでしょう。

過去4年間における九州大学MBAの入試倍率は、以下の通りです。

	2020年	2021年	2022年	2023年
志願者数	86	78	109	114
入学定員	45	45	45	45
倍率	1.91倍	1.73倍	2.42倍	2.53倍

参考：志願状況（修士課程）

九州大学MBAの学費・入学費用

九州大学MBAの2年間の学費は、合計1,353,600円です。

九州大学MBAに入学する際は、初年度に282,000円の入学料がかかります。

また、半期分の授業料は267,900円であるため、2年分の授業料の合計額は1,071,600円となります。

なお、九州大学MBAは教育訓練給付金制度の対象となっているため、条件を満たしたうえで申請を行った方は、入学金や授業料の一部がハローワークから支給される場合があるでしょう。

参考：授業料 | 入試情報 | 九州大学ビジネス・スクール

九州大学MBAの入試対策

ここでは、九州大学MBAの入試対策について解説します。

• 一般選抜の入試対策
• 特別選抜の入試対策

一般選抜の入試対策

九州大学MBAの一般選抜入試では、学習計画書および面接の対策が必要です。

九州大学MBAの学習計画書は、「志望理由」「学習計画」「将来の活動計画」「社会体験記録」の4つの項目で構成されています。

一般的な大学院とは異なり、研究テーマの提出は不要であるため、約1か月の期間を確保して取り組むと良いでしょう。

また、九州大学MBAの面接試験では、学習計画書に基づく内容が問われます。

学習計画書の記載内容を深掘りされることを意識し、想定される設問に答えられるよう準備しておきましょう。

なお、九州大学MBAでは、英語の能力を証明する書類を提出しなかった方に対して英語の筆記試験が行われます。

九州大学MBAの英語能力審査に関する情報は少ないため、入試までにできるだけ英語能力を高めておくことが望ましいでしょう。

特別選抜の入試対策

九州大学MBAの特別選抜入試では、具体的なビジネスプランに基づく課題論文を作成するための対策が必要です。

九州大学MBAの特別選抜入試では、課題論文の提出を除き、一般選抜と同様の選考が行われます。

そのため、課題論文の対策が鍵となるでしょう。

九州大学MBAの特別選抜を受験する際は、具体的なプランが求められます。

まずは、起業や新規事業の創出、および海外市場への新規進出など、自分なりの明確なプランを定めておきましょう。

また、課題論文を作成する際は、自分のプランに基づく具体的なビジネスプランを練り上げ、論文という形で表現しなければなりません。

論文の書き方がわからない場合は、経営学やビジネスプランに関する書籍を読み込むか、予備校などを活用すると良いでしょう。

参考：九州大学ビジネススクール（九州大学MBA（QBS））の入試対策！難易度や倍率、学費についても解説

九州大学MBAの評判

以下は、九州大学MBAの修了生の声です。

これまで主にマーケティング分野でキャリアを積んできましたが、知見が偏っていると感じる事がありました。そんな折QBS説明会で模擬講義を受講したところ、ビジネスへの高い視座を養えそうだと感じ、入学を決意しました。 カリキュラムはバラエティに富んでおり、期待通り体系的な知識を得る事ができました。

またビジネスプランコンテストなど、学びのアウトプットの場があった事も魅力でした。チームメンバーと寝不足になりながらアイデアを磨き、入賞を果たせたことは、嬉しい思い出です。

引用元：STUDENTS VOICE学生の声

QBSでの学びは、私に多くの変化をもたらしました。
先ず、「戦い方」が変わりました。経営学という共通言語を得たことで、論点整理や議論がスムーズになり、相手への伝え方も変わりました。問題の本質を追求し、ストーリーをもって相手に向き合えるようになったのです。
次に、競争ではなく「共創」できるチーム作りを行うようになりました。実務において、多様なメンバーの声に耳を傾け、互いの強みを尊重し合いつつも重なりを見つけることが、新しいものを生み出す突破口になると実感しております。

そして、最も大きな変化は、「人生の軸」を考えるようになったことです。私が大切にする価値観を見つめ直し、市場価値のあるスキルを磨き続けることで、「会社から自由になる」選択肢があると気づかせてくれました。

引用元：STUDENTS VOICE学生の声

まとめ

本コラムでは、九州大学MBAの入試倍率や難易度、および学費や評判について解説しました。

九州大学MBAは、働きながら学ぶ社会人をサポートするための体制が整っています。

また、アジアで活躍できるビジネスリーダーの育成を目的とした指導を受けられるため、国際的に活躍したい方にもおすすめです。

一方で、九州大学MBAの入試倍率は2倍を上回っており、入試の難易度は高めであると言えます。

また、特別選抜の入試では、課題論文の提出が必要です。

九州大学MBAの入試対策として、課題論文や学習計画書の添削を受けたい方は、アガルートの国内MBA入学試験講座を利用してみてはいかがでしょうか。