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「法科大学院」と「予備試験」どっちのルートがいいの?メリット・デメリットは?

予備試験

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司法試験の受験資格を得るためには、法科大学院ルートと予備試験ルートの2つがあります。

どちらのルートで司法試験の受験資格獲得を目指すべきか、迷われている方も大変多いと思います。

そこで、このコラムでは司法試験の受験資格を得るためのルートとして、法科大学院ルートがよいのか、それとも予備試験ルートがよいのか、両者を具体的に比較したうえでご説明したいと思います。

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司法試験の受験資格を得るためには2つのルートがある

司法試験の受験資格を得るためには、法科大学院と予備試験ルートの2つのルートがあります。

いずれのルートにおいてもメリットとデメリットがありますので以下、詳しくご紹介します。

費用

期間

確実性

司法試験合格率

法科大学院ルート

比較的高くなる傾向

予備試験ルートに比べて時間がかかる

修了すれば受験資格が得られる

予備試験ルートに比べて低い

予備試験

比較的安くなる傾向

最短合格を目指せる

合格しなければ、受験資格が得られない

高い

予備試験ルートのメリット

予備試験ルートのメリットは、まず費用が抑えられることです。法科大学院の学費がかからないため、出費を抑えることができます。

また、自分のペースで学習をすることができます。予備試験には年齢や条件などの受験制限がありません。

そのため、ご自身の勉強の進捗に応じて、好きな年に受験をすることができます。

さらに、予備試験合格は就職において有利です。

特に大手事務所では予備試験合格者を優先的に採用する傾向にあります。

予備試験ルートのデメリット

予備試験ルートデメリットは予備試験に合格するのが非常に難しく、合格率が低いことです。

そのため、予備試験ルートを選択したとしても、合格レベルに達するのに時間がかかり、司法試験の受験資格をなかなか得ることができないということも生じ得ます。

また、ご自身で勉強スケジュールの管理をしなければいけないという点もデメリットです。

法科大学院のメリット

法科大学院のメリットは、法科大学院を修了することができれば司法試験受験資格を自働的に取得することができるという点です。

さらに、法科大学院にて決められたカリキュラムに沿って学習することができるので、勉強スケジュールをご自身で全て管理する必要はありません。

法科大学院のデメリット

法科大学院のデメリットは、学費が高くなる点です。

また、司法試験の受験資格を得るまでに一定の時間を要することも覚悟しなくてはいけません。

また、予備試験ルートよりも司法試験合格率は低いです。

法科大学院を卒業しても、結局のところ、司法試験に合格することができなかったという方も一定数いらっしゃいます。

迷っているなら、予備試験がおすすめ!

2つのルートで迷うのであれば、予備試験ルートがおすすめです。

理由として、費用や時間がかからないことや司法試験合格率が高いことが挙げられます。

法科大学院ルートは、修了すれば、司法試験の受験資格を取得できるという意味では確実性が高いですが、その後司法試験に合格できるかは実力次第です。

どちらにせよ、予備試験に合格できる位のレベルに到達する必要があるため、予備試験に合格することをまずは目指してみることをおすすめします。

予備試験ルートで合格すると合格率4%台という難関試験である予備試験に合格をした、ということから実力が認められ、法科大学院ルートで司法試験に合格した方よりも有利に就職活動を進めることができます。

予備試験ルートの合格率

予備試験ルートの合格率の傾向について、ご紹介します。

受験者

合格者

合格率

令和6年

475人

441人

92.8%

令和5年

353人

327人

92.6%

令和4年

405人

395人

97.50%

令和3年

400人

374人

93.50%

令和2年

423人

378人

89.40%

令和元年

385人

315人

81.80%

※参考:司法試験の結果について

直近5年間の合格率は、80~90%台という非常に高い合格率で推移していることがわかります。

令和4年度では97.5%という過去にないほどの高い合格率も出ており、予備試験に合格することができた時点で司法試験に合格するレベルにまで達しているということができます。

令和元年から令和5年までの傾向を見ると、予備試験合格率は年々増加傾向にあるため、今後もこのような傾向が続くことが想定されます(少なくとも、今後も90%台の合格率を維持することが想定されます)。

法科大学院ルートの合格率

過去5年間でいうと、合格率は年々増加傾向にはありますが、30~40%前後を推移している傾向にあります。

従来の旧司法試験や新司法試験の当初の合格率と比較すると、合格率は高い傾向にありますが、やはり予備試験ルートと比較すると、合格率は半分以下になります。

法科大学院ルートで合格することも十分可能ですが、やはり予備試験ルートでの合格率には追い付くことができず、このような傾向は今後も続くものと思われます。

 

法科大学院受験者

法科大学院合格者

合格率 

令和6年

3,304人

1,151人

34.83%

令和5年

3,575人

1,454人

40.67%

令和4年

2,677人

1,008人

37.65%

令和3年

3,024人

1,047人

34.62%

令和2年

3,280人

1,072人

32.68%

令和元年

4,081人

1,187人

29.09%

※参考:司法試験の結果について

予備試験ルートと法科大学院ルートの難易度はどちらが高い?

最終的に合格しなくてはならないのは、どちらのルートでも「司法試験」であるため、難易度はどちらも変わりません。

ただし、予備校などを利用しながら自分で勉強しなくてはならないという意味では、予備試験ルートの方が難しいといえます。

一方で、司法試験の受験資格を得た後のことを考えると、予備試験合格者の9割が司法試験に合格しているのに対し、法科大学院受験者の合格率は3割~4割ですので、法科大学院ルートの方が司法試験合格が難しいという見方もできます。

つまり、予備試験ルートなら、まず司法試験の受験資格を得るのが難しく、法科大学院ルートなら、司法試験に合格できるレベルに実力を引き上げる努力が必要ということになります。

まとめ

このように司法試験の受験資格を得るルートには、予備試験ルートと法科大学院ルートの2つのルートがあります。

いずれのルートにもメリット・デメリットがあるため、どちらのルートが必ずしもよいと断言することはできません。

ご自身の置かれた環境などを考慮し、どちらかのルートを選択するのがベストです。

もっとも、いずれのルートを選ぼうとも、最終的なゴールは同じ「司法試験合格」です。

その点をお忘れなく、司法試験合格に向けて頑張って頂ければと思います。

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