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司法試験や予備試験は大学在学中に合格できる? 合格率や勉強方法、スケジュールについて解説

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「大学在学中に司法試験に受かりたい」と思ってはいるものの、そんなことは本当に実現可能なの?と不安に思っている方もいるのではないでしょうか。

たしかに、司法試験は、文系資格の中では最難関と言える試験であり、大学在学中に合格するのは非常に難しいことだと言われています。

しかし、早いうちからしっかりと計画を立て、その計画をコツコツと達成して行けば、大学在学中に使用試験に合格するという目標へと着実に近づいていくことができます。

本コラムでは、大学性の司法試験や予備試験の合格率をはじめとして、どんな勉強法や計画を立てれば在学中の合格が可能なのかについて解説していきたいと思います。 

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大学在学中に司法試験や予備試験に合格できる?現役合格率は?

大学在学中に予備試験や司法試験に受かることは可能です。

合格までの道のりは簡単なものではありませんが、実際に大学在学中に合格している人は一定数います。

正しく着実な対策を積み上げることで、在学中の合格を実現することができます。 

大学生の予備試験合格率

一般的に予備試験の合格率は3%~4%と言われています。それに対し、大学生の合格率は5%~7%台と全体より高いことがわかります。

試験年度

合格率

受験者数

合格者数

令和元年度

7.5%

3,340人

250人

令和2年度

7.7%

3,141人

243人

令和3年度

7.1%

3,552人

252人

令和4年度

5.2%

3,786人

196人

令和5年度

7.2%

3,953人

286人

令和6年度

7.6%

3,659人

279人

※参考:法務省:司法試験予備試験の結果について

予備試験合格者の中の大学生の割合

令和6年の予備試験合格者の中での大学生の割合は、62.1%でした。

予備試験合格者の中での大学生の割合は例年40%から60%台を推移しています。

これは他のどの属性よりも最も高い割合です。

考えられる理由として、大学生は社会人などに比べて自由な時間があるため、その分多くの時間を勉強に費やす事ができることや、自ずと勉強仲間も予備試験を目指すようなレベルの高い人が多くなること、予備校や学校などにおいて、質問しやすい環境が整っていることなどが考えられます。

大学生は、比較的予備試験を目指しやすく、合格もしやすい環境にあると言えます。 

試験年度

全体合格者数

大学生合格者

大学生合格者の割合

令和元年

476人

250人

52.5%

令和2年

442人

243人

55.0%

令和3年

467人

252人

54.0%

令和4年

472人

196人

41.5%

令和5年

479人

286人

59.7%

令和6年

449人

279人

62.1%

大学生の司法試験の合格率

大学生の司法試験の合格率は、例年90%台後半と、非常に高い合格率となっています。

これはなぜかというと、そもそも、司法試験の受験資格が「予備試験に合格していること」か、「法科大学院を修了している」(後述の通り、現在は修了予定)かのどちらかなので、司法試験に合格する大学生は予備試験に受かっていることが前提となります。

つまり、予備試験にさえ受かってしまえば、司法試験にも合格する確率は極めて高いということがわかります。 

試験年度

合格率

受験者数

合格者数

令和元年

99.0%

96人

95人

令和2年

97.3%

150人

146人

令和3年

98.1%

156人

153人

令和4年

99.3%

150人

149人

令和5年

97.2%

37人

36人

令和6年

97.0%

67人

65人

※参考:司法試験の結果について

司法試験合格者の中の大学生の割合

最後に司法試験合格者の中の大学生の割合は2%~10%台で推移しています。

司法試験は、大学生のほかに社会人や大学院生、その他様々な属性の人が受けることを考えると、まだ10台後半から20代と若い大学生が10%も合格しているのは高いと考えられます。

予備試験に合格するために大学時代に一生懸命勉強すれば、司法試験合格までの道のりが見えてくるはずです。

ちなみに、令和5年が2.5%となっているのは、この年から、法科大学院在学者であっても、修了予定という一定の要件を満たせば、司法試験が受験可能となった事が影響していると考えられます。

試験年度

全体合格者数

大学生合格者

大学生合格者の割合

令和元年

1,502人

95人

6.3%

令和2年

1,450人 

146人

10.0%

令和3年

1,421人

153人

10.8%

令和4年

1,403人

149人

10.6%

令和5年

1,421人

36人

2.5%

令和6年

1,592人

65人

4.1%

※参考:司法試験の結果について

大学在学中に司法試験現役合格するメリット

大学在学中に司法試験現役合格するメリットは、①時間やお金が非常に節約できること②就職活動に有利になること③早く実務経験を積むことができることです。 

時間や費用を節約できる

大学在学中に司法試験に合格すれば、時間も費用も節約できます。

法科大学院ルートで、司法試験を受験しようと思えば、まずは大学学部生として4年間勉強し、そこから2年間、法科大学院で勉強し、その次の年に司法試験を受ける、というのが一般的な流れになります。

そして、司法試験に合格すれば、その後1年間司法修習生として放送の仕事を経験すると言う。期間があります。

こうしてみると、大学入学から実務家として働くようになるまで、スムーズにいったとしても、7年間かかることがわかります。

また、大学の学費は国立であれば年間60万円前後、私立であれば年間120万円前後かかり、法科大学院ともなれば、国立私立共に100万円以上かかるのが相場です。

また、司法試験対策で必要な教材はかなり多くの科目がある上に、一冊の値段が高いという特徴があります。

教材をそろえるだけでも毎学期何万円とかかってしまうのが当たり前で、さらに予備校にも通うとなると、予備校によっても価格は変わりますが、少なくとも数十万円はかかってしまうと考えておいた方が良いです。

こうした長い期間多方面でかかるコストが、予備試験に受かってしまえばかなり少なく済むということなのです。

就職に有利になる

大学在学中に、司法試験に合格できれば、就職活動でも有利になるケースが多くなっています。

もし法曹を目指していて、中でも弁護士になりたいというのであれば、できるだけ早く実務に出た方が良い、というのが一般的な見解です。

なぜならば、若いうちから実務経験を積んでいる弁護士の方が、おのずと担当する案件の幅ややってきた仕事の量も多くなりますし、何より若く体力のある人材を、ハードな働き方である大手の法律事務所は必要としている場合があるためです。

また、予備試験合格という肩書は、法科大学院を卒業していることよりも就職において有利であると考えられることが多いため、予備試験に合格していれば、めったに就職に困ることはないと考えてよいと思います。 

早く実務経験を積むことができる

大学在学中に、司法試験に合格できれば、早く実務経験を積むことができます。

法科大学院ルートよりも若くして、実務を経験することができるので、仕事の幅、キャリアの幅も広がっていくことが期待できます。 

大学生が司法試験の現役合格するまでに必要な勉強時間は?

司法試験の合格までに必要な勉強時間は一般的に3000から8000時間と言われています。

これは大学時代、法学部で授業を受けた時間や、大学院で法律の授業を受けた時間などを含めた時間になっているため、一年間の自学自習で3000から8000時間を達成するには相当の勉強量が必要となります。 

(例)1年生の夏から勉強を開始した場合

予備試験は2年の7月に短答、9月に論文、1月に口述。司法試験は3年の7月を目指すスケジュールを立てるとしましょう。

勉強開始から予備試験短答まで1年間、司法試験までは2年間です。この短い時間の中で、膨大な知識の量のインプット・アウトプットを繰り返さなければなりません。

予備試験短答までの1年間で3000時間を達成するとすれば、単純に365日で割っても毎日8時間以上の勉強が必要です。

365日、毎日8時間勉強する覚悟をもって勉強を始める必要があるということですね。

ここで挙げられる注意点としては、必要な勉強時間(3000〜8000時間)は、あくまで目安に過ぎず、決められた時間をこなすことを目的にしてはいけないということです。

必要な知識を身につけることや、必要な論文の書き方を身につけることが大切ですから、こうした本来の目的を見失わないようにしましょう。

ただ、3000〜8000時間というのは、必要な部分を勉強していれば自ずと達成されるものだと思われるので、大体あとどのくらいの勉強量が必要なのかの目安として頭の隅に置いておく程度で良いでしょう。

大学在学中に予備試験に合格するためのスケジュール

予備試験に合格するためのスケジュールとして、大まかには7月にある短答式試験の合格、9月にある論文式試験の合格、12月にある口述試験の合格を目指して勉強しなければなりません。

それぞれ短答・論文・口述と異なる対策が必要なので、時期に合わせて対策を進めていく必要があります。 

勉強の開始時期がいつであるかにかかわらず、はじめは大まかな知識のインプット。

そして短答式試験や論文式試験が近づいてきたら、それに合わせて対策を変えていく必要があります。

もっとも、論文式試験の対策は、一朝一夕に身につくものではないので、勉強開始時から論文を書けるようになるということを頭の中に入れながら勉強を進めていくことが必要です。 

大学1年からの勉強スケジュール

大学1年生から勉強を開始した場合、現実的な目標として大学3年生の予備試験最終合格を目指すことになると思います。

1年生の夏から勉強を始めるとすれば、3年生の7月の短答式試験まで二年間ありますので、着実に毎日勉強をし続けることで、かなり高確率で合格への道が拓けると思われます。

大学1年生が予備試験の勉強を始めるにあたっては、まだ学校でも本格的に法律について学んでいないケースも多いため、ゼロから知識を付けていく必要があります。

そこで1年生のうちは知識のインプット中心にやっていくのが良いと思います。

この時、インプットと並行してアウトプットをすることで、正しく知識が定着しているかどうかを確認することも大切です。

1年生のうちに基本7科目の知識をある程度吸収したところで、論文が書けるようになるために論文の問題を解いたり、短答などの細かい知識を頭にいれていく必要があります。

もし、2年生で予備試験の最終合格を目指すのであれば、1年生のうちから担当や論文の対策も始めなければなりませんこれはかなりハードなスケジュールになると思いますが、大学時代の余暇を犠牲にして勉強する覚悟がある方であればできることだと思います。 

大学2年からの勉強スケジュール

大学2年生から勉強を開始した場合、現実的な目標としては大学4年生の予備試験最終合格卒業後に司法試験の合格を目指す形になると思います。

もっとも、在学中に司法試験まで合格したいという目標を達成するには、3年生で予備試験の最終合格を果たさなければなりません。

勉強開始から一年間で予備試験に合格するのは、かなりハードなスケジュールとはなりますが、もし法学部に通っていて、ある程度法律の知識がついていたり、授業で答案の書き方などを教わったりしている場合には、合格できる可能性も高いと考えられます。 

大学3年からの勉強スケジュール

大学3年生から勉強を開始する場合、在学中に予備試験に合格するためには、1年間という短い時間の中で予備試験に合格するためのスキルを身につける必要があります。

法学部に在籍しているならば、ある程度、定期試験等で法律の論文を書いたりする経験もしていると思いますが、非法学部の場合、知識をゼロから身に着けて一年間で予備試験に合格する必要があり、これは非常に難しいことだと思います。

ただ、毎日やるべきことをしっかりとこなし、着実に力をつけていける方であれば、一年間で予備試験に合格することも可能です。

はじめから論文を見据えた勉強をし、短答前には細かい知識までしっかりと確認するなど、時期に合わせた対策をしっかりできること、専門家や予備校の先生などに答案を見てもらい、自分が正しい答案をかけているのかどうか、客観的な意見を参考にすることが短期合格への秘訣となります。 

大学在学中に司法試験現役合格するための方法とポイント

必要最低限の勉強時間を確保する

大学生が司法試験を合格するまでに必要な勉強時間は、おおよそ3000時間から8000時間と言われています。

大学生はバイトやサークル、友人との遊ぶ時間などがたくさんあり、勉強する時間が取れないと考える人もいるかもしれませんが、在学中に司法試験に受かりたいと考えるなら、遊びやバイトやサークルの時間は犠牲にしなければならないのが現実です。

周りの人と勉強に集中できる環境を作る

大学生であれば、周りに司法試験を目指したいと考えている人が一定数居るかもしれません。また、司法試験を目指し、すでに予備校に通っている人もいる可能性があります。

そういった人たちと一緒に勉強する環境を作ったり、自主ゼミを組んで互いに答案の添削をするなど、周囲を巻き込んで勉強する環境を作ることがおすすめです。

こうした環境を作ることで、勉強に集中しなければいけないという気持ちにもなりますし、友人と切磋琢磨しあってモチベーションを保つこともできます。

さらに一人だけでは解決の難しい問題も、友人と力を合わせて解決することができ、先生なども頼りやすくなると考えられます。

お勧めは週に一回、自主ゼミで答案の添削をする予定を立て、毎週の学習計画を立てる事です。

メリハリを意識した勉強をする

毎日ずっと机に向かっているだけではストレスがたまってしまい、実力を上げるのに逆効果な人も居ると思います。

そういった方は、週に一回など自分の中で息抜きの時間を決めて友人と遊んだり、趣味の時間を楽しみに勉強を頑張るといった目標を立てるのも大切だと思います。

ずっと勉強だけをしていられる人はなかなかいないと思うので、こういったメリハリをつけて勉強することが合格への近道になるでしょう。

司法試験&予備試験の現役合格を目指す大学生のよくある質問

大学在学中の司法試験受験要件とは?

大学在学中に司法試験を受験するためには、予備試験に合格する必要があります。

司法試験・予備試験はそれぞれ年に一回しかないため、大学2年生で予備試験に受かれば、大学3年生で司法試験が受験することができますし、大学三年生で予備試験に合格できれば、大学4年生で司法試験を受験することができます。

大学在学中の司法試験合格を目指すなら遊べない?

基本的には遊べないと考えておいた方がいいでしょう。

本来であれば、大学在学中四年間と法科大学院在学中の二年間を合わせた勉強量を、大学在学中のみで達成する必要があるからです。

ただ、上記でも申し上げた通り、ずっと缶詰で勉強するのは精神的にも限界がある為、きちんと自分でメリハリをつけた勉強計画を立て、時にはリフレッシュすることも合格するためには、必要なこととなります。

予備校の利用は必須?

司法試験予備校は高額であるため、予備校を利用せず、独学で司法試験の勉強をしようとする方もいます。

しかし、大学在学中に司法試験に合格したいのであれば、予備校の利用はほぼ必須と言ってもよいでしょう。

予備校に通うことで、合格に必要なためのポイントを的確に教えてもらえることができますし、それによって無駄のない勉強を進めることができます。

また、カリキュラムによっては講師の添削制度などが含まれており、間違った方向に進まずに最短で合格を目指すことができます。 

在学中の司法試験合格を目指すデメリットは?

デメリットは、大学時代だからこそ楽しめる、サークル活動などの時間が制限されるということです。

長い目で見れば、司法試験はできるだけ早く受かった方がいいというのは間違いありませんが、大学時代に別の勉強をしている方や、プライベートや遊びの時間を充分に取りたいという方は、在学中に司法試験を目指すのは向いてないかもしれません。

また、学校で提出を求められる課題と、司法試験予備校の課題などが重なるとかなりタイトなスケジュールをこなす必要があることはデメリットと言えます。 

まとめ

在学中に司法試験に合格するためには、毎日かなりの勉強量をこなす必要があります。

しかし、早く司法試験に合格すれば、それだけ法曹としての価値も上がりますし、将来的にみて自分のやりたい仕事ができるようになると思います

在学中に司法試験に合格したいのであれば、まずは周りの環境を整え、ゼミを組んだり、予備校に入るなどして着実に勉強できる環境を作り上げてから、毎日コツコツ淡々と勉強を進めていけば、必ず合格は見えてくると思います。頑張ってください!

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