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六法の使い方は?司法試験における六法の勉強法や活用法、引き方を解説

勉強法

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特に学習を始めたばかりの頃は、六法の有効な使い方について悩みますよね。

そこで、この記事では、司法試験における六法の勉強法や活用法、引き方について解説していきます。

ぜひご参考にしてください。

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六法の基本の使い方

六法とは、「憲法」「民法」「商法」「民事訴訟法」「刑法」「刑事訴訟法」の6つの法律を指します。

また、六法とは、これらの6つの法律を含め、重要な法令が掲載された書籍のこともいいます。

有名な六法としては、

  • ポケット六法(有斐閣)
  • デイリー六法(三省堂)
  • 判例六法(有斐閣)
  • 六法全書(有斐閣)

などが挙げられます。

六法の選び方

ポケット六法・デイリー六法は、いずれもコンパクトなサイズの六法でありながら基本的な法令をもれなく収録しており、日常学習用におすすめなスタンダードな六法です。

それぞれ収録法令に大きな違いはありませんが、レイアウトが違うため、自分で見やすいと思う方を選びましょう。

判例六法は、各条文の末尾に関連判例の要旨がまとめて記載されている六法です。条文と併せて関連判例も確認できるため、効率の良いインプットに繋がります。

もっとも、学部やロースクールの試験では参照できません。

六法全書は実務向けの六法であり、司法試験合格を目指した学習には用いないことがほとんどです。

六法は毎年改訂されます。学習の際は常に最新版を使いましょう。

司法試験の試験中の六法の使い方

司法試験の論文式試験では、1人1つ六法(司法試験用法文)が配布され、問題を解くに際してこの六法を参照することが認められています。

つまり、論文式試験では、法律の運用能力として、「条文を丁寧に引いて条文解釈を基礎に法的な検討・論述を行う力」が求められているということです。

したがって、普段の学習時から、逐一条文を参照し、適切な条文の引き方を身につけておく必要があります。

勉強期間での六法の使い方

論文式試験では六法を参照することが認められているため、全てを暗記する必要はありませんが、試験本番に事案に関連する条文を的確に探し出せるように、法令全体の条文の構造を把握し、どこに何が書いてあるのか、把握しておくことが求められます。

そこで、普段の学習から何度も何度も条文を引いていくことで、条文に普段から慣れていく必要があります。

テキスト・基本書を読んでいる時や問題演習に取り組んでいる時、条文が出てくる度に六法を開き、条文を逐一引く癖をつけましょう。

条文を引く練習をする際のポイントは、法令全体の条文の構造を把握する、すなわち、「こういう条文はきっとこの章にあるだろうな。」といった「あたり」をつけられるようになることを目指すことです。

条文を引く際は、各法令の目次やその条文の周辺にある条文も併せて確認することを意識してみましょう。

六法の引き方!六法を引くとは?

「六法を引く」「条文を引く」とは、

①六法から事案に則した適切な条文を探し出す→②探し出した条文を事案に対して的確に適用する

ということです。

司法試験で問われる法律の運用能力とは、事案を分析し、そこから法的問題点を抽出し、法律を解釈して、事案に適用するという能力です。

つまり、①六法から適切な条文を探し出す力、②条文を的確に適用する力、すなわち六法を引く力も、法律の運用能力の一環として、当然司法試験で問われる能力となります。

六法の読み方!「条」「項」「号」とは?

六法を開くとすぐ、法令名索引があります。ここで目的の法令のページを探しましょう。

法律は、「条」という項目がまとまってできています。六法の法令が掲載されたページを見てみると、いくつもの「条」が箇条書きのように連なっているのがわかります。

個々の条文の前に付いている「( )」の中身は「見出し」です。「見出し」から、その条文の趣旨・内容を把握することができます。

そして、1つの「条」をさらに区分する必要がある場合に書き分けられた段落のことを「項」と呼んでいます。

また、「条」「項」の中でいくつかの事項を列記する必要がある場合には、「一、二、三...」「イ、口、ハ...」と列記していき、これを「号」といいます。

条文は、「○条1項」「○条2項」「○条2項3号」のように読みます。

1つの条に1つの項しかない場合は、単に「○条」「○条1号」と読みます。

条文に枝番号が付されている場合、「○条の2」「○条の3」のように、「条」の後に枝番号を表記します。続けて項・号がある場合は、「○条の2『第』3項」というように、条文番号の後に「第」を表記します。

合格するための六法の勉強法・活用法

司法試験における六法の勉強法としては、以下のようなものがあります。

  • 地道に条文を引くトレーニングを重ねる
  • 条文全体の構造を把握する
  • 六法を短答式試験のまとめノートとして活用する
  • 条文の素読を行う

ポイント①地道に条文を引くトレーニングを重ねる

司法試験論文式試験では、限られた時間内に適切な条文を参照し、問題を解き切ることが求められます。

そこで、普段の学習で、テキスト・基本書を読んでいる時や問題演習に取り組んでいる時、条文が出てくる度に六法を開き、条文を逐一引く癖をつけましょう。

地道に条文を引くトレーニングを重ねることで、素早く適切な条文に辿り着けるようになっていきます。

条文を引く力はすぐ身につくものではないので、とにかく地道な積み重ねを怠らないことがポイントです。

また、司法試験本番に配布される六法である「司法試験用法文」は、ポケット六法・デイリー六法・判例六法と異なり、各条文の後ろにある参照条文を含めた注釈や判例が記載されていません。

つまり、「司法試験用法文」はノーヒントの六法といえます。

試験本番までに、市販している司法試験用六法等を引きながら答案を書く練習をするのがおすすめです。

ポイント②条文全体の構造を把握する

論文式試験では六法を参照することが認められているため、全ての条文番号・条文の内容を暗記する必要はありません。

しかしながら、試験本番に事案に関連する条文を的確に探し出せるように、法令全体の条文の構造を把握し、どこに何が書いてあるのか、把握しておくことが求められます。

条文を引く際は、各法令の目次やその条文の周辺にある条文も併せて確認することも欠かさないようにしましょう。

ポイント③六法を短答式試験のまとめノートとして活用する

短答式試験では、条文の知識をそのまま問われる問題がかなり多く出題されています。

そのため、条文の知識を正確に押さえていくことが合格への近道です。

そこで、短答式試験で問われた知識や、条文の趣旨、関連条文の知識を各条文の横に書き込んでいき、まとめノートを作っていく方法は短答式試験対策としてかなり有用です。

学習中に六法を見返すたびに、短答式試験対策のインプットをすることができます。

この方法をとる場合、関連判例が整理されて記載されている「判例六法」を用いるのもおすすめです。

また、「司法試験&予備試験 完全整理択一六法」(通称「択一六法」)を併せて参照するのも良いでしょう。

ポイント④条文の素読を行う

条文の素読(そどく)も短答式試験対策としてメジャーな勉強法の一つです。

条文の素読とは、条文をひたすら読んでいく勉強法のことをいいます。条文を声に出して読むのも、理解が深まることが期待でき、おすすめです。

素読により条文内容の暗記が促されるため、条文知識の正確な理解が問われる短答式試験対策として有用です。

また、学習を始めたばかりの頃は、条文の言い回しに慣れず苦労することも多いのではないでしょうか。素読を繰り返すことで、条文の言い回しに慣れ、条文そのものに対する抵抗感を減らすこともできます。

ぜひ隙間時間を使って素読を進めましょう。

マーカー・書き込みのおすすめ方法は?

六法で勉強をする際におすすめの書き込み方法は以下の通りです。

  • 参照した条文にマーキングする
  • 重要なポイントにマーキングする
  • 色分けする基準を決めてマーキングする
  • 問題演習で学習したポイントを書き込む
  • 図表のメモを貼る

自分オリジナルの六法の書き込み方法を見つけていきましょう。

おすすめ①参照した条文にマーキングする

参照した条文にマーキングしていく方法で、特に学習初期におすすめです。

「初めて引いた条文なのか」「引いたことのある条文だが忘れてしまっているのか」理解することができますし、参照する度にマーキングを増やしていけば、重要な条文を感覚的に理解することができます。

おすすめ②重要なポイントにマーキングする

キーワードなど重要なポイントにマーカー・アンダーラインを引いて、視覚的に押さえたいポイントを目立たせましょう。

おすすめ③色分けする基準を決めてマーキングする

自分なりに色分けをする基準を決めてマーキングしましょう。

例えば、重要なポイント/キーワード/要件/効果で色分けするなどです。

このほか、原則/例外で色分けしたり、ただし書を目立たせたりすることも考えられます。

おすすめ④問題演習で学習したポイントを書き込む

問題演習の際に問われた判例・条文の知識や、条文の趣旨、関連条文の知識を各条文の横に書き込んでいきます。

自分が間違えた点・理解が及んでいない点を重点的に書き込むことで、試験の前にパッと振り返ることのできるまとめノートとしても役立ちます。

おすすめ⑤図表のメモを貼る

条文の理解を図表にまとめたメモなどを六法に挟んだり貼り付けておくと、視覚的に条文を理解することに繋がります。

まとめ

この記事では、司法試験における六法の勉強法や活用法、引き方についてお伝えしました。

ご紹介したポイントをまとめると、以下のとおりです。

  • 六法とは重要な法令が掲載された書籍のことをいい、有名な六法としては、ポケット六法、デイリー六法、判例六法、六法全書などが挙げられます。
  • 日常学習用としては、ポケット六法・デイリー六法がおすすめです。判例六法も、各条文の末尾に関連判例の要旨がまとめて記載されており、インプット学習用として有用です。
  • 司法試験の論文式試験では、1人1つ六法(司法試験用法文)が配布されます。本番に向け、司法試験用法文も使い慣れておきましょう。
  • ・合格するための六法の活用法のポイントは、①地道に条文を引くトレーニングを重ねる、②条文全体の構造を把握する、③六法を短答式試験のまとめノートとして活用する、④条文の素読を行うことです。
  • 六法の加工方法(マーカー・書き込み)を考えましょう。①参照した条文にマーキングする、②重要なポイントにマーキングする、③色分けする基準を決めてマーキングする、④問題演習で学習したポイントを書き込む、⑤図表のメモを貼るなどの方法が考えられます。

この記事が皆さんの参考となりましたら幸いです。

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